用紙の選定

 

会社あるいは団体が、多数を相手に契約を結ぶ場合に、複写の契約書を使用します。
その複写契約書はノーカーボン紙を使います。また、紙の種類と厚み、そして紙の色など、お客様に適した
用紙の選定が必要になります。

 

紙の種類と厚み

下記のようにノーカーボン紙は上用紙、(最初のページ)中用紙(途中のページ)、
下用紙(最後のページ)の3種類に分類されます。上用紙をAN、中用紙をBN、
下用紙をCNと表記されます。
紙の厚みはお客様のご要望により変わってきますが契約書に使われる紙の厚さは以下の通りです。

○N40
契約書を含む複写伝票によく使われる薄い一般的な紙の厚さです。

○N50
コピー用紙より薄くてN40より厚みがある分透けにくく、
約款など、裏面にレイアウトして両面印刷を行う場合N50の紙が使われる場合があります。

○N60
N50よりかも厚めな紙になります。
コピー用紙に近い厚みでお客様控えなど厚みを持たせたい時に利用されます。

以上が契約書に使われる主な紙の厚みになりますが、
最後のページに厚みを持たせたい場合N80以上のノーカーボン紙を使う場合があります。
また、表紙にコート紙や上質紙を使い、カラーで綺麗なデザインに仕上げることも可能です。
企業によってイメージイラストや会社の広告を載せる場合もあります。そして裏面や前のページ、
後ろのページに個人情報の取扱いを入れています。

 

紙の色

下記のように契約書に使われるノーカーボン紙の色は、白、ピンク、アサギ、クリームの4色になります。
色物である白以外の色はN40の厚さのみとなっていますが、下用紙(CN)のクリームだけN80が用意されています。

上用紙: 発色(ブルー・ブラック)、紙色(白・ピンク・クリーム・アサギ)、
厚さ(N40)  白のみ(N50)
中用紙: 発色(ブルー・ブラック)、紙色(白・ピンク・クリーム・アサギ)、
厚さ(N40)  白のみ(N50)
下用紙: 発色(ブルー・ブラック)、紙色(白・ピンク・クリーム・アサギ)、
厚さ(N40)  白のみ(N50・N60・N80)

 

 

ノーカーボン紙の発色の仕組み

上用紙・中用紙の裏面に発色材のカプセルが塗られ、中用紙・下用紙の表面に顕色剤が塗られています。
そして発色の色は通常、青発色が多いのですが、たまに黒発色があります。
各用紙に下図のように重ねてボールペンで上から記入したり、プリンターで印字すれば圧力でマイクロカプセルが壊れ、中の無色塗料が顕色剤と化学反応を起こして瞬時に発色します。