複写伝票

複写伝票、種類・使用するメリット・仕組み等・保存期間を紹介

「複写伝票」は記載内容をそのまま複写できる用紙で、さまざまなビジネスシーンで活用されています。しかし、複写伝票は数多くの種類があるため、どれを選べばよいかわからない方もいるかもしれません。そこで今回は複写伝票の種類からメリット、保存期間まで詳しく解説します。

複写伝票とは?

複写伝票は一度の記入で複数の同一内容の書類を作成できる便利なツールで、ビジネスの効率化と正確性向上のために広く使用されています。複写伝票が重要視される理由は情報の一貫性を保ち、ミスを減少できるためです。
たとえば、飲食店で複写伝票を用いる場合、店員が来店者の注文を複写伝票に記入するところからスタートします。厨房用、会計用、客用の3枚の同一内容の伝票が一度に作成されることで注文の混乱や誤解を防ぎ、スムーズな業務進行が可能です。このように複写伝票はさまざまな業種で活用され、業務の効率化とミスの削減に大きく貢献しています。

複写伝票の種類

複写伝票は多様なビジネスシーンに対応するため、数多くの種類が存在します。具体的には、作業伝票や会計伝票、予約伝票、納品書、入金伝票、出金伝票、振替伝票、売上伝票、出荷伝票、受領書、領収書、仕切書、注文書などです。上記伝票は、それぞれの業務や取引の特性に合わせて設計されていて、2枚や3枚複写伝票のオリジナルになっています。
なお、1964年の創業以来、2000社以上と取引のある老舗印刷会社の「天野印刷」では一般的な伝票に加え、お客様のニーズに合わせたオリジナルの複写伝票の作成が得意です。というのは、弊社の複写伝票テンプレートを修正したり、そのテンプレートをヒントにしてオリジナルの複写伝票が作成できます。お客様の業務に最適化された伝票を提供することで、効率的で正確な業務遂行をサポートしています

所在地 〒890-0034
鹿児島県鹿児島市田上3-21-21
営業時間 8:15~17:15
休業日 弊社指定の土曜日、日曜日、祝日
メールアドレス kanji@amano-p.co.jp

複写伝票を使用するメリット

ビジネスシーンで複写伝票を使用すると、多くのメリットがあります。それでは、どのようなメリットが期待できるのでしょうか。ここでは、複写伝票の主なメリットを3つ紹介します。

誰でも簡単に使える

複写伝票は特別なスキルや資格などがいらず、だれでも簡単に扱えます。複写伝票自体が使いやすい仕様に作られているためです。例をあげると、宅配業者の配達員が購入者に商品をお届けする際は複写伝票(納品書)に記入するだけで、宅配業者用と購入者用といった2枚の伝票を一度に作成できます。
この利便性の高さにより、業務の効率化とミスの削減を実現しています。

手元書類を残せる

複写伝票の大きなメリットのひとつは、取引の記録を複数部作成できる点です。複写伝票で取引の履歴を残しておけば関係者全員が同じ情報を共有でき、後々の確認や照合が容易です。具体的には、商品の納品時をイメージするとわかりやすいかもしれません。
納品書を複写伝票で作成すれば、配送員や顧客、経理部門がそれぞれ同じ内容の書類を保持できます。そのため、複写伝票は業務の透明性を向上させ、スムーズな取引進行を可能にする重要なツールといえるのです。

複写伝票の下の用紙まで転記できる

複写伝票の優れた特徴のひとつは、特殊な加工技術により複写を可能としているため、上の用紙に書いた内容が下の用紙まで正確に転記されることです。上から手書きもしくは印字することで、複写された同じ内容の伝票が4枚作成できます。仮に、工場での作業指示書を作成した場合を想定してみましょう。
営業部門が作成した指示内容が営業や事務部門、工場事務、各工程担当者に回る用紙に同時に転記されます。こちらの仕組みにより、情報伝達の正確性が保たれて作業ミスや誤解のリスクが大幅に減少します。

複写用紙(ノーカーボン紙)発色のしくみと種類

複写伝票は一見シンプルな紙に見えますが、実は高度な技術と巧妙な仕組みが隠されているのをご存じでしょうか。ここでは、複写用紙の発色のしくみと種類を詳しく解説します。

発色のしくみ

複写用紙はそれぞれの層が独自の役割を果たし、協調することで日常的に使用する複写伝票を可能にしています。

上用紙(A紙):裏面には、微小なマイクロカプセルが塗布されています。

中用紙(B紙):中用紙には両面に加工が施されています。表面には顕色剤、裏面にはマイクロカプセルが塗られています。

下用紙(C紙):表面には、顕色剤が塗布されています。

複写用紙に筆圧をかけて文字を書くと上用紙のマイクロカプセルが破壊され、なかに封入されていた無色染料が放出されます。この染料が下層の顕色剤と反応することで、色が発色します。


< ノーカーボン紙の種類 >

用紙番手厚み(mm)上用紙中用紙下用紙備 考
N30 白0.055もっとも薄い用紙
N40 白0.06一般的に使用されている用紙
N50 白0.07(上質45K)裏面印刷で使用
N60 白0.08(上質55K)コピー用紙程度の厚さ
N80 白0.105(上質70K)
N100 白0.13(上質90K)
N130 白0.15(上質110K)
N160 白0.19(上質135K)ハガキ程度の厚さ
N40 ピンク0.06
N40 アサギ0.06
N40 クリーム0.06
N80 クリーム0.095下用紙のみ領収害等で使用

※富士フィルム <感圧紙>参照


ノーカーボン紙は、厚みの違いによって用途や使用範囲に違いがあります。もっとも薄いノーカーボン用紙はN30で、厚みはわずか0.055mmです。一方、一番厚い用紙はN160で厚みは0.19に達します。しかし、N160は下用紙としてのみ使用できるため、上用紙や中用紙には対応していません。そして通常使う用紙の発色は青発色になります。
なお、一般的に使用されるのはN40で厚みは0.06mmですが、領収書や保証書といった重要度の高い書類には、下用紙でN80やN60などの厚手用紙が採用されます。これらの厚手用紙を使用することで、書類に「重要性」を付加し、大切に保管される可能性が高まります。

また、5枚複写以上の契約書などは、黒発色の用紙を使用することで発色が濃く出ます。

※〈複写伝票を使用する時の注意点〉

筆圧が弱い場合、やわらかい下敷きかマットを下に敷いて書くことをお奨めします。

複写伝票の印刷と製本加工

複写伝票を作成するには、高度な印刷技術と精密な製本加工が欠かせません。以下では、複写伝票の印刷と製本加工について、わかりやすく紹介します。

複写伝票の印刷

複写伝票の印刷は特殊な技術を駆使して、伝票の機能性と信頼性を高めています。複写印刷の具体例は以下のとおりです。

  • 黒色印刷

異なる紙色と同じ版を用いて、伝票の識別性と経済性を向上させます。

  • ナンバリング印刷

6桁のプレスナンバーを上用紙に黒で印刷し、2枚目以降は青く発色させることで複写順序を明確にします。そして1組毎のナンバーが正確に打てます。

  • 減感印刷

複写させたくない箇所に特殊なインクを使用し、その部分の発色を防ぎます。また、スペースが少ない場合は別の方法があります。

  • 表紙印刷

一般的に黒色を使用します。

  • 印影印刷

金赤または朱赤を用いて公式性を強調します。

  • 裏面印刷

表面に透けないようN50以上の用紙を採用し、情報の明瞭さを確保します。

複写伝票の製本加工

製本加工は、複写伝票を管理するうえで大変重要な位置づけです。製本自体に複数の選択肢があるため、用途に応じて最適なものを選ぶとよいでしょう。

  • パンチ穴加工

通常2つ穴が一般的ですが、1穴、4穴など、ファイリングの要件に合わせて選択できます。

  • ノリ製本

伝票を天ノリまたは左ノリにし、緑色のマーブルテープで仕上げる方法で1セットごとに剥がせる利便性があります。

  • 綴じ製本

伝票を天綴じまたは左綴じにし、黒のクロステープで仕上げます。こちらの方法を用いることで、1枚目を控えとして保管し、2枚目をお客様用として切り離せます。

  • セットノリ

製本せずに、1組1セットでノリ付けする簡易的な方法です。

  • 折返し下敷

複写伝票本体に下敷きが付いていて、折り返す仕様になっていて、使用時の利便性を高める工夫も施されています。

  • 差込式下敷き

冊子のサイズに合わせた大きさで、差込ができる仕様になっています。

伝票の保存期間

伝票の保存期間は、法律により厳格に定められています。税務調査や会計監査の際に、必要となる重要な証拠書類だからです。法人の場合は請求書や契約書、見積書、仕入伝票などの重要な伝票類は7年間の保存義務があります。
一方、個人事業主の場合は5年間の保存期間が定められています。なお、注意が必要なのは欠損金が発生した事業年度の伝票です。このように、伝票の保存期間は事業形態や状況により異なります。

複写伝票をオーダーする際の費用相場

複写伝票の費用は、サイズや数量や仕様によって変動します。一般的に、2枚複写でA5 10冊500セットや20冊1,000セットで注文した場合、基本的な仕様で数万円程度が相場です。ただし、納期を最短で依頼したり、特殊な印刷や加工を追加したりすると、費用が上がるため事前に業者に確認しておきましょう。

仕様と基本価格

  下記基本価格は2022年4月までのものです。現在お見積りをしています。

AMANOの複写伝票

    基本仕様

  • 1冊50組
  • 刷色は1枚目、2枚目共に黒
  • 2枚複写ノーカーボン紙、青発色
  • 紙の厚さ ノーカーボン40
  • 紙色 1枚目は白 2枚目はピンク・クリーム・アサギから選択!
  • 表紙 上質70K、裏表紙 白ボール
  • 製本 左ノリ or 天ノリ、2穴

上記基本仕様以外(数量、サイズ、刷色の変更、ミシン等)をご希望の場合、別途見積りさせて頂きますので、ご要望がございましたらお気軽にお問合せ下さい。

 
基 本 価 格 表
A5
数量 単価 金額(税抜)
2×50×100冊 @340 34,000
2×50×200冊 @245 49,000
2×50×300冊 @220 66,000

※データ制作費は別途かかります。
※ご注文数量が多いとお得です!

まとめ

複写伝票は、業務効率化とミスを削減するうえで欠かせないツールです。また、複写伝票を使用する際は種類や用途に応じて選択し、適切な保管が重要です。法律で定められた保存期間を守り、コスト面も考慮しながらビジネスに最適な複写伝票をお選びください。

 

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